月下美人

詩や小説を書いています。

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第3話 「最悪のビジョン」 #2

ミツキはシオンの後を追いかけながら考えていた。2班はいつまでもチームワークのいい班にはならないのではないか。シオンがリーダーなのがいけないのではないか。しかし、そんな事を考えたところでどうしようもないこともわかっていた。シオンは自分以外がリーダーになることを許さない。その上、シオンの親は西魔道士協会の協会長で、シオンを落とすことになれば必ず文句を言ってくるに違いないからだ。ミツキは学生時代に一度だけ、シオンの横暴に反抗したとき退学させられそうになったことがある。それからは、なるべく怒らせないよう気を使っているのだ。

ミツキ 「シオン!少しスピードを落としてくれ!マリーが追いついていない。」

マリーは呼吸を荒くしながら必死に追いかけていた。

シオン 「たくっ!おっせぇな…先に行くぞ!マリーは後からついてこい。場所はわかるだろ!」
オリーブの事が心配なシオンはスピードを落とそうとしない。ミツキは振り返りマリーの様子をみる。今にも倒れそうにヨロヨロしている。

ミツキ 「シオン!ダメだ!少しの間マリーのペースに合わせよう。」

シオン 「ダメだ!危険が迫ってるっつってんだろ!遅い奴に合わせてられるか!」

ミツキは我慢の限界になり、シオンの腕を掴み引き止める。エリーゼとマリーも立ち止まる。マリーはその場に座り込む。

エリーゼ 「マリー、大丈夫?」

マリーの背中に手を回し寄り添うエリーゼ。

シオン 「何すんだ!!はなせっ!」

ミツキの手を振りほどく。

ミツキ 「シオン!!いい加減にしろ!マリーを危険にさらすつもりか!そんなに行きたいのなら独りで行けばいい!俺たちはマリーと共に行く!」

エリーゼ 「そうよ、あまりにも酷すぎるわ!1班や3班は大丈夫よ、4人もいるのよ?少し落ち着くべきだわ。」

シオン 「…そうかよ、じゃあそうしろ。俺は先に行く、お前らは後から来い。」

そういうとシオンはひとり駆けだす。

ミツキ 「………」

マリー 「だ…だめ…ひとりに…ひとりにしちゃ…だめ。」

息切れ切れに話すマリー。

エリーゼ 「マリー?」

マリー 「見えたの…」

エリーゼ 「え?」

マリー 「闇にのまれるのは…シオンよ。」

ミツキ 「!!」

エリーゼとミツキは顔を見合わせる。
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