月下美人

詩や小説を書いています。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |

第5話 「死の手紙」 #4

その頃、シオンのもとに手紙が届いていた。差出人はルーク。内容は一言『裏庭に来てほしい』と書かれている。不審に思いながらもシオンは裏庭に向かうのだった。そこには、ブロンドの髪に、ブルーの瞳、透きとおるような白い肌の男が木の陰に立っていた。

シオン 「お前がルークか?」

ルーク 「そうだよ。僕のこと忘れちゃった?」

シオン 「…どこかで…。」

ルーク 「いいさ。君にはボクなんて通過点に過ぎなかったんだから。」

シオン 「…どうゆうことだ?」

ルーク 「昔、ボクらは剣術の稽古をしたんだよ。」

シオン 「…ああ!あの弱かったルークか!お前魔道士になったのか!?ちょっとは強くなったのか?」

ルーク 「ふふっ…本当におめでたい頭をしてるんだね、君は。」

シオン 「はあ?どういう意味だよ。ケンカ売ってんのか?」

不機嫌になるシオン。

ルーク 「ボクは弱かったんじゃない。負けてあげていたんだよ。君の父親が君に自信を付けさせるためにね。ボクが勝とうとした日にはひどいお仕置きがあった。君はあの時も気づいてくれなかった…ボクは君に助けて欲しかったのに…。でも、いいんだ。今日で君を恨むのはやめるよ。」

シオン 「………」

ルーク 「ボクへの仕打ちを反省して…死んで。」

シオン 「…はぁ?何言ってんだお前…頭おかしいん…じゃ…」

シオンはルークの言動に言い返そうとしたが、その言葉は途中で遮られる。さっきまで2メートルは離れていたはずのルークが目の前にいて、力が抜けていくような体の異変を感じたと思った時、自分の体がルークの手に貫かれていることに気づく。シオンは吐血する。シオンの血を全身に浴びたルークは不気味に微笑んでいる。

ルーク 「ボクね、今君の心臓を掴んでるよ。このまま、手を引き抜いたらどうなるだろうね。」

シオン 「や…やめろ…」

ルーク 「ボクも悪魔じゃない。最後に何か誰かに伝えたいこととかある?ボクが伝えてあげるよ。」

霞む視界、薄れゆく意識、死を覚悟したシオンの頭にあったのはオリーブの事だった。

シオン 「オ…オリーブに…今までありがとう…って伝えてくれ…」

ルーク 「わかったよ。オリーブだね。必ず伝えるよ。さよならシオン…」

そう言ったルークは手を勢いよく引き抜いた。シオンはその場に倒れ込む。

スポンサーサイト

第5話 | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<第5話 「死の手紙」 #5 | ホーム | 第5話 「死の手紙」 #3>>

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。