月下美人

詩や小説を書いています。

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第6話 「Witches」 #3

チャールズ 「それは?」

ルイーズ 「大丈夫、体の麻痺をとる薬よ。これでしばらくしたら薬が効いてくるはず…動けるようになったらこの部屋をでて右に真っ直ぐ行けば逃げられるわ。あなたの所持品はそのテーブルの上よ」

チャールズ 「…協力って何をすればいいんだ?」

ルイーズ 「私ひとりじゃ逮捕できない。だから、仲間を連れて来て欲しいの。この組織のメンバーは3人、マリアとブレンダ、それからブレンダの部下のルーク、この3人よ」

チャールズ 「ルーク!?」

ルイーズ 「ルークを知ってるの?」

チャールズ 「ああ、シオンを殺した奴だ」

ルイーズ 「…そう。最近ルークが『復讐を終えた』って言ってたのは、シオンのことだったのね。と言うことは、ルーキーズはもう動き出しているのかしら?」

チャールズ 「ああ。作戦会議の休憩時間に俺はここへ連れて来られた」

ルイーズ 「それならみんな力になってくれそうね。安心したわ。…じゃあ、私はこれで失礼するわ。誰かが入ってくるとまずいしね」

チャールズ 「待ってくれ、シオンを見なかったか?」

ルイーズ 「…いいえ、見てないわ」

そう言って、部屋から出て行った。チャールズはルイーズの後ろ姿を見ながら考えていた。信用していいのか、もしこれが罠だったら皆を危険に晒すことになるのではないか。
それからしばらくして体の痺れはとれ、チャールズは荷物を持ちルイーズに言われた通りアジトを脱出し、周辺に身を潜める。

チャールズ 「…すんなり出られたものだな…。ルイーズ…信用してもいいのか…」

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第6話 「Witches」 #2

その頃、チャールズは薄暗い部屋のベッドの上で目を覚ます。

チャールズ 「…ここは…」

体を起こそうとするが、力が入らず動けない。仕方なく目だけを動かし周りの状況を確認する。チャールズが目を覚ましたことに気づいたマリアが近づいてくる。

マリア 「目が覚めたみたいね」

チャールズの真上にあるライトが点けられる。チャールズは眩しさに目をほそめる。

チャールズ 「なぜ、シオンを助けた?マリア、君は何者なんだ?」

マリア 「冷静なのね、怖くないの?シオンはすごく怖がっていたわよ?それとも私を仲間だと思ってるのかしら?」

チャールズ 「仲間とは思ってない。ただ知りたいだけだ、なぜ助けたのか」

マリア 「教えるつもりはないわ。それより、今から自分の身に何が起こるのか知りたくないの?」

チャールズ 「…何が起こるんだ?良いことではなさそうだな…」

マリア 「当たり、良いことではないわ。でも、死にはしないわ。これはいい情報でしょ?」

チャールズ 「…そうだな」

マリア 「もう少し準備に時間がかかるから待っていて。…って言っても待つしかないわね。今は薬が効いていて動けないでしょ?」

そういうとマリアはチャールズを独り部屋に残し出て行く。チャールズは静かに目を閉じる。
チャールズは考えていた。皆にもう少し何かメッセージを残すべきだったと。マリアが協会内をうろついているなど一大事だと言うのに、何一つ手掛かりを残せなかったと後悔していた。しばらくして、部屋の扉が開き誰かが入ってくる足音がする。チャールズは目を閉じたまま足音を聞いていた。

「チャールズ・ホワイト、捕まってしまったのね」

マリアの声じゃないことに気づき、目を開けるチャールズ。隣には、ブラウンの瞳に、茶色の長い髪をひとつでまとめ、白衣を羽織っている女性が立っていた。

チャールズ 「…準備が出来たのか?」

「いえ、まだよ。なぜあなたが選ばれたか分かる?優秀な魔道士だからよ。マリアはあなたに暗示をかけて自分の命令だけを聞く兵隊を作ろうとしているの」

チャールズ 「…なるほどな、だがなぜそれを教えてくれるんだ?君は何者だ?」

辺りを見回し、人がいないのを確認する女。その様子を不思議そうに見つめるチャールズ。

「…私はルイーズ、暗部のものよ。この組織は“ウィッチーズ”と名乗ってるわ。優秀な魔道士を誘拐し兵隊を作り、協会と戦争を起こそうとしている。その第1号があなたよ」

チャールズ 「…暗部?またか…」

ルイーズ 「また?暗部の人に会ったことがあるの?名乗るなんて珍しいわね…」

チャールズ 「マリアは、自分の事を暗部だと言って仲間を助けた」

ルイーズ 「そう…でもそれは嘘ね。マリアは暗部なんかじゃない。彼女は逮捕すべき対象よ」

チャールズ 「…君はなぜ暗部だと俺に告げたんだ?暗部は名乗らないはずだろ?」

ルイーズ 「…あなた、ルーキーズでしょ?噂はきいてるわ、力を貸してほしいの。この組織を滅ぼす作戦よ」

そう言いながらルイーズは白衣のポケットから注射器を取り出す。


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第6話 「Witches」 #1

皆、ロビーでエリーゼの作った軽食を食べながらくつろいでいる。

ジュリア 「超旨いんだけど!」

エリーゼ 「そう?よかった!」

フローラ 「…………」

フローラは眉をひそめて何かを考え込んでいる。ミツキはフローラの傍に行く。

ミツキ 「…フローラ?大丈夫?」

フローラ 「…おかしい。」

ミツキ 「えっ?」

フローラ 「チャールズ…遅すぎる。」

ミツキ 「…そう言えば、チャールズの姿がない…どこ行ったの?」

フローラ 「1階の自販機にコーヒー買いに行っただけのはずなのに。もう、30分は経ってる…」

ミツキ 「30分!?それは確かにおかしい。何かあったのかな、様子見てくるよ。」

フローラ 「だめよ。独りは危険かもしれない…。私も行くわ。」

二人は席を立ち1階に向かう。その様子をエリーゼが気にしながら横目で見ている。
フローラたちは、灯りの消えた食堂の前で足を止める。

フローラ 「チャールズ…?」

小さな声で呼びかけてみる。しかし返事はなく、静まり返った食堂に自販機の明かりだけが点いている。ミツキは食堂の中に入る。

ミツキ 「ここには居ないみたい…別のところに買いに行ったんだろうか…」

フローラ 「…ここには来てる。」

ミツキ 「えっ?」

ミツキは振り返りフローラの方に目をやる。フローラは床に落ちている缶コーヒーを拾う。

フローラ 「まだ、少し温かい。これを買ってる時に何かあったのね…」

ミツキ 「…皆に知らせた方が良さそうだね。」

フローラ 「…そうね。最悪の事態ね。敵が協会に入り込んだのか、協会内に敵がいるのか…少なくとも協会の中が安全ではなくなったということね。」

ミツキとフローラは皆のもとに戻り、チャールズが行方不明になったことを知らせる。呆然とする一同。

ジュディ 「うそ…なんで?何でチャールズが?」

ジュリアナ 「…これからは協会内でも単独行動は禁止よ。どこに敵が潜んでるかわからない。みんな用心して。」

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続 愚か者

常識や礼儀に囚われし者たち
くだらない
お前たちは何も生むことは出来ない
新しいもの 新しい世界を生み出すのは
いつも非常識な者たち

常識や礼儀を語る者たち
その言葉の暴力性を知れ
お前たちには何も与えることは出来ない
成長させる者 変える者は
いつも非常識な者たち
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第5話 「死の手紙」 #8

シオンが消えて数日が経った深夜。ルーキーズはロビーに集まりシオン救出の作戦をたてていた。

ジュリアナ 「そろそろ、少し休憩しましょ。」

エリーゼ 「そうね、何か作って来るわ。」

サヤカ 「やったぁー!エリーゼの手料理食べれんの!?」

ミツキ 「あっ、俺も手伝うよ。」

席を立つもの、その場で背伸びするもの、それぞれ休憩する。

チャールズ 「フローラ、自販機に行くが何かいるか?」

フローラ 「じゃあ、ブラックコーヒーお願い。」

チャールズ 「わかった。」

チャールズは一階の食堂へ行く。自販機の前に立ちコーヒーを買い、自分の飲み物を選んでいる。

「私を探すのはもうやめたみたいね。」

自販機の影から姿を現したのは、行方をくらましたマリアだった。

チャールズ 「おまえは…マリアか?なぜ、ここに…ここは魔道士以外入れないはずだ。」

マリア 「そうね。でも、方法はいくらでもあるのよ。」

チャールズは動揺する心を落ち着かせ、距離をとろうと少しずつ後ろへ下がる。

チャールズ 「何をしに来た。」

マリア 「あなたに用があったのよ。」

チャールズ 「…俺に?」

マリア 「あなたは優秀な魔道士でしょ。あなたの力が必要なの。」

チャールズ 「…どういうことだ?俺を勧誘しているのか?」

マリア 「いいえ、違うわ。あなたの同意なんて必要ない。だって…」

そう言ったマリアは距離を一気につめ、チャールズの腹を殴る。チャールズは反撃する間もなく、気を失い床に倒れ込む。

マリア 「こうして、無理矢理連れて行くもの…」

マリアは気を失うチャールズを見下ろし微笑み、チャールズを抱え闇に消えていく。

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第5話 「死の手紙」 #7

皆ロビーで立ち止まる。異様な様子にショウは戸惑いながら様子を見ている。

フローラ 「…で、オリーブ。モンタージュは出来たの?」

オリーブ 「うん、こいつよ。」

皆に見えるように胸の前に出す。

チャールズ 「さすがオリーブだな。これで犯人の顔と、シオンの部屋に残されていた手紙から名前は“ルーク”と言うことが分かった。後はアジトだが…」

オリーブ 「ふふっ♪絵には自信あるのよね!」

ショウ 「ちょ、ちょっと待ってくれよ!何考えてんだ?仇討ちでもするつもりか!?」

ジュリアナ 「仇討ちね…なんかダッサイ響きだけど、そうなるのかしらね。」

ジュリア 「このまま黙ってなんかいられるか!課長が私らに捜査させてくれないなら、勝手にやらせてもらう。」

ショウ 「まずいって…課長は感情的にならないために捜査から外したんだぞ?別に嫌がらせで捜査させないんじゃない。」

ジュリア 「わかってるよ!でも、大人しくなんかしてられないんだよ!仲間が殺されたんだぞ!?」

オリーブ 「そうよ。それに、身内の方が必死になって案外いいことだってあると思うわ。」

ジュリアナ 「あんたは別に帰っていいわよ?つき合う義理はないでしょ。別に思い入れもないだろうし。なんたって危険だからね。」

ショウは少し俯き考える。その間も話は進んでいく。マリーはまたアジトをつきとめようとしている。

ショウ 「俺も…俺も協力させてくれ。犯人、俺たちで捕まえよう。」

ミツキ 「ショウ…いいのか?命令違反でどうなるか分からないんだぞ?」

ショウ 「覚悟の内さ!でも、ルーキーズはいつも勝手なことしてもここにいる。ジュリアナが何とかしてくれんだろ?」

ジュリアナ 「まあね、仲間には甘いタイプなの。」

ショウ 「だったら大丈夫そうだな!」

フローラ 「“仲間には”よ?そこ気をつけて聞きなさいよ?」

ショウ 「…ん?俺ってまさか…」

ジュリアナ 「まぁ、仲間とは言えないわね。」

ショウ 「マジで!?」

その日、寮のロビーで、作戦会議は深夜まで行われた。

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第5話 「死の手紙」 #6

少し落ち着きを取り戻したオリーブは、ロビーにルーキーズ全員を集め、先ほどあった出来事を皆に話した。その後、皆でシオンを探したが見つかったのは裏庭に残された大量の血液だけだった。

ミツキ 「シオンは何処に…」

ジュリアナ 「…どうやら、この血痕…シオンのもので間違いないらしいわよ。」

マリー 「どうして…どうしていつもシオンばかりが危険な目に遭うの?」

フローラ 「まぁ、普段の行いが悪いからでしょうね。」

エリーゼ 「この出血量だと…」

フローラ 「おそらくって言うより、確実に死んでるでしょ。なんたって心臓抜かれてんだから。生きてたら研究材料にさせて欲しいわよ。」

エリーゼ 「やめてよ。今はふざけないで!」

ミツキ 「一体誰が…」

フローラ 「今オリーブが、男のモンタージュを描いてるから顔はわかるでしょうね。」

ジュディ 「やっと大きな組織がなくなって、少し落ち着いたと思ってたのに…。」

ジュリアナ 「えげつないことするのね…心臓抜き取るなんて、正気だとは思えないわ…。」

ジュリア 「…酷過ぎんだろ。絶対ゆるさねぇ…。」

翌日、シオンの死が課長に伝えられ、2班に新しいメンバーが加入することになる。

課長 「じゃあ、紹介するわね。ショウ・グロスマンよ。」

オレンジの髪に、ブラウンの瞳。黒のタンクトップに緑の上着をはおり、青いジーンズをはいている。

ショウ 「よろしく。ルーキーズのみんなと仕事出来る事になって嬉しいよ。姉貴からいつも話は聞いてたからさ。」

ミツキ 「…姉貴?そういえばグロスマンって…」

ショウ 「そう、ミライ・グロスマンは俺の姉貴だよ。」

オリーブ 「そっかぁ、よろしくオリーブよ!」

課長 「じゃあ、それぞれの仕事にとりかかってちょうだい。」

シオンの事件の捜査は身内だという理由でルーキーズは全員外された。いつもは仕事中も騒がしいルーキーズだが、誰一人話すことなく黙々と仕事をしている。異様な雰囲気に課長が心配の眼差しを向けている。沈黙の中終業のベルが鳴る。ぞろぞろと部屋を後にするルーキーズ。


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第5話 「死の手紙」 #5

ルークはオリーブの部屋に向かう。オリーブの部屋の扉をノックする。

オリーブ 「…はーい♪今開けまーす!」

扉を開けたオリーブの目に飛び込んで来たのは血だらけの男。

オリーブ 「なっ何なの!?誰?」

異常な光景に怯えるオリーブ。

ルーク 「君がオリーブだよね。」

オリーブ 「…そ、そうだけど…」

ルーク 「シオンからの伝言を伝えに来たんだ。『今までありがとう』だって。それから、これは君が持っていた方がシオンも喜ぶだろうから…はい。」

そう言ってオリーブの手の上に乗せられたのは、まだドクドクと動いているシオンの心臓だった。

オリーブ 「きゃあーーーー!!」

腰を抜かすオリーブ。

ルーク 「それじゃ、ボクは帰るね。」

そう言ってルークは去って行った。腰を抜かし座り込んでいたオリーブは震える足で走り出す。協会の医務室の扉を勢いよく開ける。そこには、一人の女性がいた。茶色の肩まである少しウェーブのかかった髪、グリーンの瞳。名はミライ・グロスマン。21歳。ミライは一つ上の先輩で、オリーブと親しい仲だった。オリーブが医療の知識を学ぼうとした時に世話になったのだ。

ミライ 「あら?オリーブ、どうかしたの…えっ!?何それ…」

オリーブ 「ミライさんお願いこの心臓をこのまま保存しておいて!!」

ミライ 「これ…わかったわ。やってみるわ。」

ミライは何も聞かずオリーブの言う通りに保管して、血だらけのオリーブの手をタオルで優しく拭く。

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第5話 「死の手紙」 #4

その頃、シオンのもとに手紙が届いていた。差出人はルーク。内容は一言『裏庭に来てほしい』と書かれている。不審に思いながらもシオンは裏庭に向かうのだった。そこには、ブロンドの髪に、ブルーの瞳、透きとおるような白い肌の男が木の陰に立っていた。

シオン 「お前がルークか?」

ルーク 「そうだよ。僕のこと忘れちゃった?」

シオン 「…どこかで…。」

ルーク 「いいさ。君にはボクなんて通過点に過ぎなかったんだから。」

シオン 「…どうゆうことだ?」

ルーク 「昔、ボクらは剣術の稽古をしたんだよ。」

シオン 「…ああ!あの弱かったルークか!お前魔道士になったのか!?ちょっとは強くなったのか?」

ルーク 「ふふっ…本当におめでたい頭をしてるんだね、君は。」

シオン 「はあ?どういう意味だよ。ケンカ売ってんのか?」

不機嫌になるシオン。

ルーク 「ボクは弱かったんじゃない。負けてあげていたんだよ。君の父親が君に自信を付けさせるためにね。ボクが勝とうとした日にはひどいお仕置きがあった。君はあの時も気づいてくれなかった…ボクは君に助けて欲しかったのに…。でも、いいんだ。今日で君を恨むのはやめるよ。」

シオン 「………」

ルーク 「ボクへの仕打ちを反省して…死んで。」

シオン 「…はぁ?何言ってんだお前…頭おかしいん…じゃ…」

シオンはルークの言動に言い返そうとしたが、その言葉は途中で遮られる。さっきまで2メートルは離れていたはずのルークが目の前にいて、力が抜けていくような体の異変を感じたと思った時、自分の体がルークの手に貫かれていることに気づく。シオンは吐血する。シオンの血を全身に浴びたルークは不気味に微笑んでいる。

ルーク 「ボクね、今君の心臓を掴んでるよ。このまま、手を引き抜いたらどうなるだろうね。」

シオン 「や…やめろ…」

ルーク 「ボクも悪魔じゃない。最後に何か誰かに伝えたいこととかある?ボクが伝えてあげるよ。」

霞む視界、薄れゆく意識、死を覚悟したシオンの頭にあったのはオリーブの事だった。

シオン 「オ…オリーブに…今までありがとう…って伝えてくれ…」

ルーク 「わかったよ。オリーブだね。必ず伝えるよ。さよならシオン…」

そう言ったルークは手を勢いよく引き抜いた。シオンはその場に倒れ込む。


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第5話 「死の手紙」 #3

大きな組織が滅び平穏な時が流れていた。

エリーゼ 「今日は買い出しにつき合ってくれてありがとう。」

ミツキ 「うん、俺も欲しいものあったし。」

エリーゼ 「ねぇ、ミツキ。いつも朝ジョギングしてるでしょ?私もまた学生時代みたいに一緒に走ってもいいかしら。」

ミツキ 「うん、いいよ。独りより楽しそうだし!けっこう朝早いけど大丈夫?」

エリーゼ 「ええ。楽しみだわ。」

エリーゼとミツキの姿を近くの喫茶店からジュリアナ・フローラ・ジュディが見ている。

ジュリアナ 「ホントあの二人は仲良いわね。何で上手くいかなかったかな…。」

ジュディ 「確かミツキがオリーブの事を好きだってわかっちゃったんでしょ?」

ジュリアナ 「そうなのよね…。あのバカミツキはエリーゼとつき合っておいて、心はオリーブにあったんだから…ホントひどい話よ。それなのに、エリーゼは許して今でも友達でいる。優し過ぎるし、健気すぎるでしょ。」

フローラ 「好きなら仕方ないんじゃない。怒りで縁切ったら自分が後悔するって気づいたんでしょ。」

ジュディ 「えっ?エリーゼまだミツキの事好きなの!?」

フローラ 「何言ってんのよ。そんな事も知らなかったの?おつむ大丈夫!?」

ジュリアナ 「ちょっと何であんたそれ知ってんのよ!」

フローラ 「あら、マジなの?勘で言っただけなのに…あんたが言うってことは事実か。」

ジュディ 「うそっ!?知らなかった!そうなんだ~。」

ジュリアナ 「ちょっと誰にも言っちゃだめだからね!!エリーゼに相談されて秘密にするって約束したんだから。」

フローラ 「あーあ…ミツキ可哀想…。まだあんな重苦しい女に想われてるなんて…」

ジュリアナ 「可哀想おかしいでしょ。エリーゼはいい子よ?私的には『ミツキなんかでいいの?』って感じよ!」

フローラ 「何言ってんのよ。エリーゼなんか、重いし情緒不安定だし、ろくな女じゃないわよ。」

ジュディ 「それは言い過ぎ!」

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第5話 「死の手紙」 #2

その頃ゼウスのアジトでは…

リーザ 「シオンはどこ!?」

マリア 「わかりません。私が気づいた時にはもう姿がありませんでした。」

リーザ 「しっかり縛っておいたはずでしょ?」

マリア 「ええ。」

カケル 「…くそっ。まずいな。ここがバレたかもしれないな。」

マリア 「そうね。私は、研究資料を持ち出す準備をするわ。カケル達も準備した方がいいわ。」

マリアは急ぎ足で自室に戻って行った。カケル、リーザも急いで自室に戻る。
カケルが準備を整えアジトを出ようとした時、魔道士がアジトに乗り込んでくる。

リーザ 「はなしなさいっ!!」

リーザが3人の魔道士たちに取り押さえられている。カケルに気づいた魔道士たちが向かってくる。カケルは懸命に立ち向かうが、次から次へと向かってくる魔道士についに捕まってしまう。アジトに侵入した魔道士たちはマリアを探すが、どこにも姿はなくすでに脱出した後だった。

課長 「そう。ひとりは行方をくらました後…。仕方ないわ、みんなご苦労様。」

魔道士 「はい、失礼します。」

フローラ 「たくっ…どんくさいんだから。しっかりしてよね。」

サヤカ 「課長があたしらに行かせてくれないから!」

課長 「あなた達じゃまだ無理よ。危険すぎるわ。」

シオン 「行方不明の奴ってまさか…。」

課長 「そうよ、マリア。彼女だけが見つかってないわ。暗部の課長にも聞いたけど知らないって言われたし…。一体何者なのかしら。」

シオン 「…奴らに抹殺されたんじゃねぇのか?俺を逃がしたのがバレて…。」

フローラ 「脳みそ少ない割にはよく考えたじゃない。でも、研究資料らしきものが見つかってない所からして逃げたって方が高いでしょうね。」

課長 「そうね。私もおそらく逃げたのだと思うわ。」

ミツキ 「…暗部の人じゃなかったなら、どうしてシオンを助けたりしたんだろう。」

フローラ 「そこが謎よね。暗部が嘘をついてるのか、リーザに千里眼を持たせるのが嫌だったのか。それとも他に何か特別な理由があるのか…。」

サヤカ 「特別な理由?何だよそれ。」

フローラ 「知らないわよ。それはマリアに聞いて!」

サヤカ 「何だよ、知ってるみたいに言ったくせに。」

フローラ 「何でも私に頼ろうとしないでくれない?私が優秀だからって面倒みきれないわよ。」

課長 「はいはい、そこまで!暗部の人間はこちらに何も教えたがらない。だからマリアの事は警戒しつつも諦めるしかないかもしれないわ。」

サヤカ 「何だよそれ…。同じ奴らと戦ってんじゃないのかよ。」

フローラ 「仕方ないのよ、スパイは正体がバレたら危険にさらされる。どこから漏れるか分からないから身内にしか話さない、当然ね。」

その後、マリアの捜索は続けられたが消息はつかめず、捜索は打ち切られた。

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