月下美人

詩や小説を書いています。

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第1話 「魔道士」 #5

ミツキ 「エリーゼ、お疲れ。久しぶりに演習も楽しかったよな。」

エリーゼ 「ええ。学生時代を思い出したわ。よく授業で演習したわよね。学生時代から3班はホントに手ごわかったわ。3班には物足りないのかも知れないけど、私たちにはいい相手よね。」

ミツキ 「ああ。流石だよな。一人一人が弱点を補い合っているし、何と言ったってチームワークがいい。」

エリーゼ 「そうね。私たちも見習わなくちゃね。」

シオン 「3班を見習えってのか?絶対やだね!あいつら上から目線で調子こいてるだけだろ。」

ミツキ 「上から目線は今どうだっていいだろ。見習うべきところはチームワークだよ。」

シオン 「…フン。勝手にしろ!ただし、今日の失敗はミツキの作戦ミスだからな!俺が偵察してたら勝てた。」

エリーゼ 「まだ、そんなこと言ってるの?フローラの言う通りよ、シオンが行ってたら罠に引っかかってたわよ!」

と苛立ちをつのらせる。シオンは眉間にシワを寄せエリーゼを睨みつける。

シオン 「はぁ?」

ミツキ 「…いいんだ、エリーゼ。ありがとう。確かに今回、作戦が失敗したのは事実。シオンが皆の近くにいた方が、危険を察知しやすいと思ったけど…やっぱりシオンが言うように、シオンが行った方が安全だったのかも知れないな。」

エリーゼ 「…ミツキ…。」

シオン 「…もういい、何かめんどくせぇ…。俺は疲れたから先に部屋帰る…。」

マリー 「そうね。私も疲れたから帰るわ。お疲れ。」

そう言って二人は部屋に戻って行った。

ミツキ 「…エリーゼ、いつもありがとう。」

エリーゼ 「いいのよ。今回の失敗をミツキだけのせいにしようとするのが許せなかったの。だってそうでしょ?みんなで話し合って実行した作戦なのにおかしいわよ。」

ミツキ 「2班がいいチームワークになるのは時間がかかりそうだな…。」

エリーゼ 「ええ…そうね。」

(ピピピピッ…)エリーゼとミツキの携帯が同時になる。

ミツキ 「緊急呼び出し…エリーゼ!」

エリーゼ 「ええ。課長のところへ急ぎましょ!」

ふたりは顔を見合わせ頷くと同時に走り出す。ミツキは捜査課の扉を勢いよく開ける。

ミツキ 「課長!何かあったのですか?」

課長 「あら、早かったのね。詳しいことは皆が集まってから話すけど、ついに“ゼウス”が動き出したわ。」

ミツキ 「ゼウス…」

ふたりは顔を見合わせ凍りつく。
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第1話 「魔道士」 #4

演習を終えたミツキ達は、協会へもどる。魔道士協会、第一捜査課。

ジュリアナ 「ママ、戻ったわよ!」

課長 「あら、ジュリアナ。お疲れ様。どうだった?いい演習になったかしら?今日の反省を現場では活かせるようにしてちょうだいね。」

ジュリアナ 「うーん…微妙ね。2班は、まぁまぁ。1班は、アホ。」

課長 「えっ…あほ?どうゆうこと?」

ジュリアナ 「だって、考えもなく正面から突っ込むだけなのよ?任務に出たらすぐ捕まるか、真っ先に死ぬわよ。」

オリーブ 「もうジュリアナったら大げさ!ママが信じちゃうじゃない!」

ジュリアナ 「あんたのママじゃないけど?私のママよ!」

課長 「まぁ、いいわ。今日の事を無駄にしないように、班でしっかり話し合ってちょうだい。はい、解散。」

フローラ 「ふぅ~疲れた。オバンの説教でも始まったらどうしようかと思ってたのよ。物わかりいいオバンで良かったわ~…」

ジュリアナ 「ちょっと!オバン、オバン、言わないでよ!ママはオバンじゃないから!」

フローラ 「うっそ~!初耳~!見た目完全にオバンよ!?」

ジュリアナ 「ちょっと!ママに言いつけるわよ?ママに嫌われたらあんたのキャリアアップの夢も終りね!」

と言い合いながら部屋に帰っていく二人。その後ろ姿を見つめるミツキ。
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第1話 「魔道士」 #3

ミツキ 「みんないつの間に?」

エリーゼ 「…ごめんなさい、ミツキ。私たちミツキとの回線を切ってすぐに3班に捕まったのよ。」

エリーゼ・ツウィスト。肌はブラック、瞳はブラウン、ブロンズの髪をひとつでまとめている。その隣には気品漂う女。名はマリー・ギレンホール。透きとおるような白い肌に、青い瞳、ブロンドの肩まである髪、黄色いコートに、白いワンピース姿。その少し後ろには、腕を組み、木にもたれて機嫌悪そうにしている男。名は、シオン・ヒューストン。紫のスーツに身を包み、黒の髪を前でわけている。瞳はブルーグレーで少しつり上がっている。

ジュリアナ 「まぁ、頑張った方じゃない?1班よりは!1班なんて、即私たちの仕掛けた落とし穴にハマって4人でアウトよ!?あほらし過ぎて、上から3班4人で見下してやったわよ!」

1班の女 「そんなこと言ったって、2班と3班はずるいわよ!2班には千里眼を持ってるシオンがいるでしょ?どんな深い森だって透視出来たら余裕じゃない!隠れ損よ!!3班だって盗聴してたんでしょ!?そんなのありなの?盗聴ありなら最初に言ってって感じよ。ありなら1班だって勝てたわよ。」

と言いながら皆の前に出てくる女。青い瞳に、腰まである金髪ロングヘアーは綺麗なウェーブがかかっている。ピンクのフード付きジャケットに、ロングスカート、白いヒールを履いている。名は、オリーブ・ミラー。

ジュリアナ 「何言ってんのよ!盗聴のやり方もわかんないくせに。」

オリーブ 「バレた?まぁ、確かにそうね。でも、警戒は出来たわよ!」

ヤンキー風の1班の女 「そうだよ!ってか、盗聴とか汚ねぇんだよ!もっと正々堂々と戦えよ!」

そう言って前に出てきたのは、サヤカ・クルーガー。金髪ポニーテール、瞳はブラウン。ブルーのスカジャン、黒のロングスカート、スカジャンの背中にはトラが描かれている。

ミツキ 「えっ…盗聴してたの?いつから?っていうかどうやって?このトランシーバー今日もらったけど…」

ジュリアナの背後から、腕を組みみんなの前に出てくる女。茶色のソバージュに、青い瞳、白のロングコートに、グレーのホットパンツ、白のブーツを履いている。名は、フローラ・ハサウェイ。

フローラ 「盗聴じゃないわよ。『傍受』よ。おバカさんたち。」

ジュリアナ 「そう、この道具を使えば出来るのよ。ちなみにこの道具はフローラのだからあげないわよ!」

サヤカ 「いらねーよ。そんなもん貰ったってどうすんだよ。」

ジュリアナ 「まぁ、そうね。使えなきゃ意味ないか!」

ミツキ 「傍受していたとしても、回線を切ってからすぐって早すぎない?」

フローラ 「ああ。それは、ミツキと遭遇してからすぐに動き始めてたからよ。ミツキが逃げる時に自分の仲間が集まる方向には行かない。きっと真逆の方に行くと思ったのよ。」

ミツキ 「…そっかぁ。そこまで読まれてたか。やっぱり3班にはかなわないな…」

フローラ 「あっ!ちなみに、偵察にはミツキが行って正解よ!だってシオンが行ってたら、遠くの方ばっかり見て穴に落ちるんでしょ!?」

シオン 「落ちねーよ!」

フローラ 「またぁ~!そんなこと言って!」

シオン 「なんだよ!ほんと腹立つ奴ばっかだな3班は!」

ジュリアナ 「はい。じゃあ、みんな協会に帰るわよ!」

ぞろぞろと集まりジュリアナについて歩いていく。

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第1話 「魔道士」 #2

合流地点が近づき足を止め、ゆっくりと辺りを見渡しながら進む。しかし、シオンたちの姿はまだない。自分が着いたことを知らせようと、トランシーバーに手をかけた時。

シオン 「…おい、ミツキ聞こえるか?俺だ、今どこだ?」

ミツキ 「シオン?もう着いてるぞ?シオンたちは何処にいるんだ?あとどれくらいで着く?」

シオン 「ああ…実はもう着いてんだよ。」

ミツキ 「…ん?どこだ?見当たらないんだけど…。」

シオン 「そのまま真っ直ぐ南に5mほど進んでくれ。」

ミツキ 「…わかった。」

歩き出すミツキ。すると突然、背後から腕を掴まれ、地面に押さえつけられる。

ミツキ 「…くっ。」

後ろを振り返ろうとしたとき、(グサリッ)と顔の横に突き立てられる剣。

「はい!終り~!」

と言ってミツキを押さえつけていた男が手を放す。

ミツキ 「…ジュリアナ。そっか俺は失格か。」

ジュリアナ・ランバーグ。肌はブラック、ブラウンの腰まである髪を前でわけ、瞳はブルー。ワインレッドの口紅に、ブルーのアイシャドウ、膝まである黒のロングブーツを履いている。

ジュリアナ 「何言ってんの!2班全員失格よ!」

ミツキ 「えっ?嘘!?もう捕まったの?」

ジュリアナ 「そうよ。もうみんな弱すぎ!演習だからってもうちょっと頑張ってくんない?張り合い無さすぎ…。まぁ、いいわ。みんなはこっちよ!」

と言われ着いていくと、シオン、エリーゼ、マリーの姿があった。

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第1話 「魔道士」 #1

この国には、魔道士と呼ばれる者たちがいる。魔道士たちは、罪を犯した者たちを取り締まり、国民の平和を護っている。魔道士になるには「魔道士学校」を卒業し、資格を手にすることが必要だ。魔道士の中には魔法を学び悪の道に進んでしまう者もいる。魔道士たちは、魔道士協会と呼ばれる建物を拠点とし住み込みで働いている。魔道士協会は、東西南北に存在する。

ここは東魔道士協会の隣にある森の中。様々な種類の木々が生い茂る。鳥たちのさえずりが響き渡る。そこへ静寂を壊す慌ただしい足音と共に猛スピードで走る一人の男が…
紅い髪をひとつで束ね、黒のロングコートに紅い瞳。名はミツキ・クローズ。

ミツキ 「はぁ…はぁ…。何とか振り切れたかな?」

そう言った男は静まり返った辺りを見渡す。その時、腰に持っていたトランシーバーから声がする。

男 「おい、ミツキ。返事しろ!大丈夫か!?何があった?」

ミツキはトランシーバーを手に持ち話す。

ミツキ 「大丈夫。姿を見られて逃げてたんだけど…何とかまいたよ。」

男 「ふぅ…そうか。たくっ、だから俺が偵察に行くっつったろうが!」

と少し怒っている。小さな声だが近くにいる女の声がする。

女A 「今さら責めたって仕方ないでしょ!?だいたい、シオンが行ってたら逃げ切れなかったわ。ミツキだったから無事にすんだのよ。」

シオン 「俺だったら逃げる必要なんてないけどな。まず見つかるようなへましねぇし。」

女B 「…確かにそうねぇ。どうしてシオンに行ってもらわなかったの?ミツキが危険になることもなかったのに…」

女A 「マリーまで言うの!?今そこいいでしょ?さっきも説明したし、次の事考えましょ!」

マリー 「いいえ、よくないわ。ミツキは危険な目にあったのよ?ちゃんと考えないと同じ過ちを繰り返すわ。」

と何やらもめている。

ミツキ 「エリーゼ、聞いてくれ!ターゲットはエリーゼたちの位置から約200m北に向かった所にいる。」

エリーゼ 「わかったわ。ありがとうミツキ。ミツキは今どこなの?」

ミツキ 「俺はターゲットの位置から北に200mのあたりかな。どうする?攻め込むならちょうど挟み撃ちに出来る。」

エリーゼ 「どうする、シオン。」

シオン 「もちろん、攻めるぞ。奴らも見つかったことは気づいてる。移動される前に今すぐ行くぞ!」

ミツキ 「わかった。俺も今から向かう。くれぐれも気をつけて。」

シオン「ああ、おまえもな。」

ミツキはトランシーバーを腰に戻し、合流場所へと走り出す。
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